子供が不登校になる原因の一つとして家庭環境が挙げられます。家庭環境は家族によって作り出されますが、主な担い手はご両親であるあなたたちです。どちらか一方が改善に努めていても、子供に良い影響を与えることはできません。子供は敏感に周りの雰囲気を感じ取ります。
家族の問題に関しては父親が無関心で悩んでいる方はいませんか?今回は、無関心になりがちな父親に考えてほしい2つの解決策についてご紹介します。
目次
<① 父親が不登校の子供に向き合う>
何よりも大切なことは、父親が不登校の子供に向き合うことです。お父様はお仕事で忙しい方が多いと思いますが、仕事を理由に不登校問題を無視していては一向に解決には繋がりません。
次にご紹介する3つの項目に当てはまるものがある方は、不登校への向き合い方を見直してみましょう。
家族や学校任せにしていませんか?
「家族や学校が対応してくれているから…」「自分が加わったところで解決に繋がらない」と諦める方は多いです。しかし、向き合う前からなぜ諦められるのでしょうか?また、このような方は不登校の解決を「学校に復帰させる」と誤解している方が多いです。
不登校の解決のゴールは「復学させること」ではありません。子供が心から楽しめること、目標となるものを見つけることが不登校解決のゴールです。学校やカウンセラーは支援してくれますが、父親の方が子供と近い立場にいます。
決して難しいことではありません。子供が「何に興味があるのか」「何に目標を抱けるか」を父親の目線から考えてみましょう。
子供の心の声に耳を傾けていますか?
子供が心から楽しめることを見つけるためには、心の声を聞くことが重要です。父親なら、すぐに結論に結び付く「不登校の原因」を聞き出そうとするかもしれません。あるいは何の根拠もなく習い事を提案するかもしれません。
それも大切なことですが、まずは心の声を聞き出すために、子供が納得のいくまで話を聞きましょう。
父親の価値観を押し付けていませんか?
子供の話を聞く上で注意することは、否定しないことです。子供は不登校の自分を責めています。「学校に行った方が良い」ことを子供は自覚しているからです。
そのような心理状況で父親がご自身の価値観を押し付けて子供の話を否定してしまっては、子供の自信ややる気を削ぎ落とすだけです。
子供のためを思うのならばご自身の価値観だけに従うのではなく、不登校に関する知識をしっかり吸収して柔軟に対応することです。子供をあたたかく見守り、小さな変化にも気が付くくらい貪欲に知識を吸収してほしいと思います。
<② 夫婦関係を見直す>
子供と向き合うことと同じくらい大切なことは、夫婦関係を見直すことです。子供は見えないところで、ご両親のコミュニケーションを気にかけています。
不登校をめぐって夫婦喧嘩をしていませんか?
不登校中に、子供の不登校をめぐって夫婦喧嘩をしていることが多いです。結婚して家族になった2人でも元々は別の家庭で育った他人です。育ってきた環境の違いから、子供の不登校に関しての意見が食い違うこともあります。夫婦喧嘩の原因が自分と知れば、子供はより自信を失います。
家族は社会生活で必要なルールを学ぶ最初の場でもあります。その家族をバネに子供は社会へ飛び出しますが、家族が対立していると子供は上手く飛び出すことができません。子供の社会性を磨くためにも夫婦関係は仲が良いに越したことはありません。
夫婦間でコミュニケーションを取り役割分担していますか?
夫婦間でコミュニケーションを取っていると、不登校の子供に対しての役割分担ができます。例えば、母親が「子供の話を聞き出す」という役割を担っているならば、父親は「子供に今後の方向性の提案をする」という役割を担うことができます。
これは夫婦間が毎日コミュニケーションを持っていなければできないことです。また父親が「話を聞く」「提案する」という態度を見せることで、子供の罪悪感は減り次第に心を開くようになります。
お子様のために、日頃からコミュニケーションを取る意識をしましょう。
家族を思いやる父親の姿は子供に良い影響を与えます
子供は父親の背中を見て成長します。父親が家族を思いやれば、子供も家族や学校の教師やカウンセラーなど、日頃支えてくれるあらゆる方に感謝の気持ちを抱きます。お父さんは毎日お仕事でいろんな方に気を遣ってお疲れですよね。しかし、子供は家庭内の父親としての姿しか知りません。
まずは家庭内で父親としての立場を改めて、家族、夫婦の関係を見直してみてはいかがでしょうか?