不登校・引きこもりの原因と解決方法

 

引きこもり

国内の不登校問題は2001年13万9000人、2008年には12万人と年々減少傾向になりつつあります。しかし、この数値は少子高齢社会の日本では安心することはできません。
子供そのものの人口が減っているので不登校児が減少するのは当然のことですし、一人一人の不登校問題が長期化すれば、事態は悪化していると言えます。
今回は引きこもりに焦点を当てて、不登校問題について考えていきましょう。


<不登校・引きこもりの原因>

不登校・引きこもりの原因はどのようなものが挙げられるのでしょうか。それぞれ分けて考えてみましょう。

不登校の原因

まずは、不登校の原因です。平成18年度の文部科学省が調査した不登校のきっかけは以下のようなものが挙げられます。

不登校のきっかけ 割合
友人との関係 53.7%
生活リズムの乱れ 34.7%
勉強が分からない 31.6%
家族生活の環境の変化 9.7%

このように見てみると、不登校の原因として友人との関係が最も多いのがお分かりいただけると思います。クラスや部活動など、学校では集団で行動することが求められていますが、友人関係が上手くいかないと、居場所がなくなってしまったような気持ちになる方が多いようです。
居場所がなくなると、学校生活に過度なストレスや自意識が働いてしまい、必要以上に疲弊してしまいます。

これらの原因から文部科学省は、不登校を5つの分類にまとめました。

不登校の種類 割合
無気力型 40.8%
遊び・非行型 18.2%
人間関係型 17.7%
複合型 12.8%
その他型 8.7%

こちらの表をご覧いただくと、無気力型が最も多い40.8%であることがお分かりいただけると思います。無気力型とは勉強や人間関係など様々な外部要因からの疲労が蓄積し、学校へ行く意味を見いだせなくなるという不登校タイプです。
徐々に生活リズムも乱れ、ゲームやテレビ、SNSなどで1日を過ごすことが多くなります。
※文部科学省は不登校の定義づけや調査を行っています。詳細はこちらの記事をご覧ください。
⇒『文部科学省による不登校の定義と現状とは?

引きこもりの原因

引きこもりの原因は不登校に比べて狭いです。引きこもりの原因は、子供の幼少期から培われてきた性格そのものや、親からの対応によって引き起こされることが多いです。

そのため、親御さんが「引きこもりを何とかしたい」と考えているなら、あなた自身のことやご家庭のことを改めなおす必要も出てきます。厳しいことを言うようですが、お子様の将来を考えるならば、「今」この問題に向き合う必要があるのです。

不登校と引きこもりを引き離して考えましょう

不登校と引きこもりの原因をご覧いただいて、両者が微妙に異なることがお分かりいただけたと思います。
これは教師の方にも言えることですが、不登校問題と引きこもりを一緒にして考えるのはよくありません。現に、一度社会人として働いていた方も、引きこもりになってしまう方もいます。引きこもりは学生だけに起こる問題ではないのです。

次章では、引きこもりに焦点を当てた解決策を考えていきます。


<引きこもりの解決方法>

親、子ども

始めに申し上げると、引きこもりは治ります。しかし本気で治そうと思うなら、親御さんはもちろん家族以外の親しい方の協力が必要です。
では、具体的な解決策についてご紹介します。

子供が元気になることを目標にする

引きこもりは学生だけに起こる問題でないことから、最終目標が学校復帰でないということはお分かりいただけると思います。そこで、引きこもりの解決方法として言えることはただ一つ、お子様が元気になることです。
元気になるということは個人の問題なので、人それぞれの問題解決の方向性があります。

「どうすれば元気になるか?」を念頭に置くと、休養を取らせる転校学校以外の居場所をつくるなど多様な解決方法は浮かぶと思います。

引きこもりに込められたメッセージを読み解きましょう

「子供が元気になる方法」を見つけるためには、子供に向いていることを吟味し、十分に関わっていく必要があります。深く関わるうちに、子供本来の問題に焦点が移り、不登校や引きこもりは問題のごく一部であることに気付くはずです。

ここであなたは、引きこもりは子供からのメッセージであることに気が付くでしょう。
問題を一つのメッセージとして捉えることは、本人の気持ちに近づきやすくなるという意味で有意義なのです。このピンチをチャンスに変えるのはあなたです。


<引きこもりを解決する上でやってはいけないこと>

続いては、引きこもりを解決する上でやってはいけないことをご紹介します。

攻撃に対して攻撃で返してはいけない

引きこもりのお子様が親御さんに対して、暴力や暴言などで攻撃してくることがしばしばあります。そのような場合、親御さんは攻撃で返してはいけません
家族はお子様にとって鏡として移ります。親御さんから攻撃することは言わずもがな、同じような対応を返すこともマイナス効果なのです。
攻撃性をむき出しにして来たら、ぐっとこらえることも親御さんの役目です。

当たり前のことを何度も言ってはいけない

家族が一番言いたいことは、実はお子様本人が一番実現したいことなのです。
そのため、「学校に行け」や「外に出ろ」と言うことは逆効果です。
言いたいけれどあえて言わないという態度にお子様は意外性を感じて、家族からの思いやりまでも感じることができます。
言いたいことを我慢するのはもどかしいと思いますが、段々とお子様の心情に変化が見られるはずですよ。

最初は少しずつでも構いません。お子様は、親御さんや家庭から思っている以上の影響を受けていることを自覚しながら引きこもりについて考えていきましょう。