不登校のお子様をお持ちの皆さん。今、お子様とどのように向き合うべきか悩んでいませんか?不登校の向き合い方に正解はありません。しかし、やってはいけない向き合い方があります。それは不登校の原因をお子様の中に探すことです。
不登校は悩めば悩むほど、原因が分からなくなりますよね。ですが、最初は分からなくていいんです。不登校の原因は一つとは限りませんし、手探りで一つずつ探すことしかできません。
しかし、分かっていることが一つだけあります。それは、不登校の原因は居場所があるかどうかで大きく変わるということ。お子様は今、辛く苦しく、出口の見えないトンネルを歩いています。そのトンネルに一筋の光を兆すことができればどれだけ気持ちが楽になるでしょうか。居場所を見つけてあげるとは、お子様に生きる希望の光を兆すことです。
では、お子様が持つべき居場所とはどのような場所でしょうか。その居場所を見つけることで、光は差し込むのでしょうか?今回は、不登校のお子様への居場所の見つけ方についてご紹介します。
居場所を決めるのは本人の意思
前提として知っていただきたいのは、居場所を決めるのは本人の意思であるということです。どれだけご両親が良いと思っても、お子様が通うことができなければ意味がありません。しかし、お子様にとって最も頼れるのはご両親です。居場所の「選択肢を増やす」、「提案をする」というスタンスでお子様の居場所を探してみましょう。
身の回りの居場所
最も身近な居場所である家庭。言うまでもなく、お子様が無条件で心身ともに安らげる、または自分を受け入れてくれる一番の場所は家庭です。しかし、安らげる場所であると同時に、不登校のお子様は「本当は学校に行かなければならない」罪悪感も抱いています。ご両親が無理に登校させるのはもちろんよくありませんが、本心では学校に行ってほしいと思っていることを心のどこかで気にしていることを理解しておきましょう。不登校という問題の深刻さはお子様自身が一番よく分かっています。
自分の感情と行動が一致しない葛藤を持ちつつも、家庭ではそんな自分でも受け入れてほしいと考えています。「自分はこの家に受け入れられている」「家族は自分の味方でいてくれる」それが伝わる居場所づくりをご両親で行いましょう。まずは家族が子供をきちんと今の状態であっても大切なかけがえのない存在なのだと受け入れて、子供に伝えることが大切です。
身の回り以外の居場所
続いては、家庭以外での居場所についてご紹介します。
フリースクール
フリースクールは公的な学校ではないため、現在通っている学校に在籍している必要があります。しかし、学校の出席扱いにできるフリースクールも多くあります。全日制高校でなくても、通信制高校や定時制高校と併せて通うことも可能です。
フリースクールは全国各地にあり、多くの不登校で悩む方、引きこもりの方が通っています。フリースクールでは不登校で悩む方を受け入れ、「不登校から立ち直させる(学校復帰)」、「遅れをとった学習内容を補う」という目的があります。学校によってどのようなフリースクールの内容や料金プランは異なります。まずは、お住まいの地域にどのようなフリースクールがあるか探してみましょう。
教育支援センター(適応指導教室)
主に市町村教育委員会が不登校児童生徒の学校復帰を目的に開設しているのが教育支援センター(適応指導教室)です。名称は、それぞれの地域によって異なります。また、都道府県教育委員会が開設している教育支援センターもあります。
学校復帰を目的に不登校で悩むお子様の在籍校と連携をとりながら、個別のカウンセリングや指導、集団での活動、教科指導などを計画的・組織的に行い、子どもたちの学校復帰を手助けを行います。教室に通うことは、学校に出席をしている扱いとなります。原則的にはその地域に住んでいる人が対象となります。対応するスタッフは教員以外にカウンセラーなどの専門家が多く、勉強だけでなく多面的にサポートしていく体制が整っています。
学習塾
学習塾は勉強不振が原因で不登校になった方におすすめの居場所です。これまで成績優秀だった方が一度勉強で躓くと、学校への意欲そのものがそがれてしまうものです。勉強不振からきた悩み・登校を解決するためにも学習塾という居場所を提供してあげることは、再びお子様の学習意欲を掻き立てるという点で効果的でしょう。
デメリットを上げるとすれば学費でしょうか。学習塾は公的機関が行っているわけではないので、基本的に料金が発生します。さらに不登校コースなどの個別で丁寧にし移動してくれる学習塾は学費が高いので検討する際はご家族でよく相談してから決めましょう。
子ども食堂
子ども食堂とは、ご両親が仕事などで忙しく満足に食事をとることができない子供に向け食堂です。子供の食事は全て栄養に繋がります。つまり、栄養の偏った食事をとっている場合、将来の健康面にダイレクトに響くと考えていいでしょう。「育ち盛りの子供たちに栄養満点の食事をとってほしい」そんな思いから生まれたのが子供食堂です。子供食堂は地域のボランティア団体や地域住民の方の支援で成り立っています。
まとめ
いかがでしたか?お子様には様々な居場所が用意されています。今回ご紹介した居場所以外にも可能性は無限に広がっています。学校だけが居場所ではありません。これを機に、更なる居場所を探してみてはいかがでしょうか。